生命保険の知識の泉
資産の運用


資産運用の目的と原則
 生命保険に加入した大勢の契約者からの保険料は、共有の準備財産として生命保険会社が管理、運用します。
 そこで、将来の保険金の支払に備えるため、また、契約者への保険料の還元(配当金の割り当て)をするために、生命保険会社は効率的で安定した資産運用をしなくてはなりません。


 生命保険会社が運用する資産は、次の4つの原則に従って運用されます。

(1)安全性

 運用される資産は、将来保険金をして支払われるものなので、将来の支払に支障がないように安全に運用されることが必要です。

(2)収益性

 保険料は、予定利率であらかじめ割引かれていますので、予定利率以上に運用するとこが必要です。
さらに配当金の割り当てを多くし、契約者の保険料の負担を軽減するために常に収益性を考えながら運用する必要があります。

(3)換金性(流動性)
 
 保険金の支払が集中した場合に備えて、また、機動的な運用ができるように、資産の一部を換金性(流動性)のある預貯金や公社債などで保有することが必要です。

(4)公共性

 資産の多くの契約者から払い込まれた保険料をもとに成りたつものですから、国民経済や生活の向上に役立つような公共性をもった運用をすることが必要です。


資産運用の現状
  生命保険会社の資産運用は、その性質上長期の資金として国民経済に大きな役割を果たしてきました。
現在では、金融の自由化などを背景にその運用方法も多様化しています。
この総資産は、平成16年度末で191兆円になっています。その運用の対象は以下のとおりです。

(1)有価証券

 有価証券としては、株式、公社債などで運用しています。

(2)貸付金

 有担保を原則をして貸し出しており、貸付先は、基幹産業や国民生活に関わりの深い産業など幅広い分野にわたり、中小企業貸付や住宅ローンなども行っています。

(3)不動産
 土地・建物などの不動産は、自社の営業用のものと投資用のものに分けられます。
 
 

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